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簡単陽圧化 「陽圧ラクダ」

「陽圧ラクダ」下面から吸引した空気をプレフィルター・中性能フィルター・HEPAフィルターを経て清浄化し、円筒形のCSバルーンから吹き出す装置です。
壁面に300φのダクトもしくは700×700の開口をあけて、「陽圧ラクダ」を設置すれば室内の陽圧化が簡単にできます。円筒形CSバルーンにより0.5m/sec程度の遅い風速にしているため、風による床面からのゴミの巻き上げがほとんど起こりません。電源はなんとAC100VでOK。定格風量は約30立米/分と大容量です。
●風量:約30立米/分(at 50Hz)
●電源:AC100V
●円筒型CSバルーン付き 
 ※L=1000、2000mmの2種類
●簡単に移動可能なキャスター付き
【斜め上方に吹き出し方式】
●塗装ブースの周囲環境の陽圧化
●排気が多く、バランスの悪いクリーンルームの陽圧増強用として
●一般環境に近い室内での陽圧化ゴミブツ対策用として
●清浄化が必要な工程が頻繁に段取り替えを行うため、クリーン機器の移動が必要な場合

※参考ページ 排気がある工程でのクリーン化について
【1台で循環用・陽圧用どちらも可能】
●大規模な設置工事を必要としません
部屋を陽圧化。目張をしました。
他の陽圧化装置のようにパネルやダクトの工事の必要がありません。わずかな開口および仕舞工事のみで設置可能です。電源もAC100V コンセントのみで動作します。
●強い風速でゴミが巻き上がるとこがありません
陽圧化工事で大きな風量を供給するとき、問題となるのが、風速が速過ぎて床のゴミが巻き上がる現象。専用CSバルーンで風速を低く抑えるので床のゴミが巻き上がりにくくなっています
●移動もラクラク。
キャスター付き、ハンドル付きなので簡単に移動が可能です。
【壁に埋め込むことも可能なすっきりしたフォルム】
約70mのオフィスのドアのところに「陽圧ラクダ」を持っていき、頭を入れて周囲を目張しました。室内には作業員も装置もなく、ほとんど発塵のない状態です。※この部屋はクリーンルームではなく、ごく一般的な会議室です。

パーティクルカウンターにて3分間ごとに0.01CFを吸引してその変化を調べたのが右のグラフです。
時間経過とともに粒径が大きな順にカウントがゼロになりました。5.0μmでは20分後、1.0、2.0μmでは35分後、0.7μmでは55分後です。0.3、0.5μmはゼロにはなりませんでしたが、70分後にはそれぞれ、25個、3個(/0.01CF)でした。
換気回数は約25回/時間とクラス10万レベルですが、陽圧化の効果が非常によく出たように思います。
実績第1号 塗装工程のアウターブースの陽圧化
※デモ機使用レポート

塗装工程で繊維くずなどの異物が表面に付着すると不良となってしまいます。塗装ブース自身は給排気を備えていてクリーンな状態で稼働しているケースも多いのですが、その周辺(アウターブース)は排気の影響で外部からゴミを集めやすくなります。このアウターブースを陽圧化して、室内から浮遊ゴミを追い出すために「陽圧ラクダ」が使用された事例を紹介します。
【陽圧ラクダを設置する塗装ブースの様子】

右図は使用された塗装ブースのレイアウトです。ブースサイズは約11m×4m×4.5mH(約200立米)です。ブースの入口として700×2100Hの開口、出口側には800×1500Hの開口があります。
ラクダ設置前はこのブースの先にある焼き付け炉が排気を行っているために開口部で約0.4m/秒の流れがあり、繊維くずを中心とした浮遊ゴミがアウターブースに侵入していました。
予想される排気風量は開口m×風速×60(秒→分)なので、約30立米強でした。
設置ブースレイアウト
【結果と考察 その1風量】

まず、陽圧ラクダの処理風量は約30立米/分で、換気回数は約9回/時間程度の風量なのですが、設置後は陽圧の効果でこのブースから逆に0.1m/秒の速度で風が流れ出るようになりました。陽圧化は成功です。
この程度の風速では非常に測定しづらく、風速計以外にもツールも使用してみました。糸(タフト法)もほとんど判断がつきませんでした。
ポラリオンライトやスモークによる可視化では確かにブースから外に流れる気流が確認できました。

右動画は入口内から外へ向けて撮影したものです。ホコリが外に向かって流れていくのが確認できます。
陽圧ラクダの写真 
吹出しが横を向いています
ラクダの頭とポラリオンライト・ビデオカメラ
【結果と考察その2 微粒子(粗大粒子)対策】

しかし、パーティクルについては、確かな効果があったとは確認できない状況でした。右グラフ(上)ではラクダ起動前のほうがよい数値が出ています。ブース自身が発塵を伴うプロセスということが、原因として考えられます。
※塗装ブース稼働中に測定しています。

また、下図のように従来からこのブースに行われてきた対策(清掃、水撒き、無塵服の着用など)の効果ですでに外気よりも粗大粒子は少ない状況だったことが分かりました。

ちなみに0.3〜5μmを測定するパーティクルカウンターは濃度オーバーの状態でしたので、測定は行いませんでした。
ラクダ動作中
☆参考
【気中に浮遊しない粗大粒子】


ここで、塗装工程で不良の原因となる粒子は最小でも50μm程度です。10〜100μm程度の大きさの粒子を粗大粒子といい、主に気流に沿って動きますが浮遊せずに徐々にゆっくりと落下します。
清浄度のクラス上限値の表から延長して、10〜100μmの浮遊したと仮定した表を作ってみました。

一般的に塗装工程ではだいたい50μm以上の異物が問題となるのですが、一つの考え方として、クリーンルーム技術を使い小さなゴミが少なくなれば、大きなゴミも減るという、コンセプトがあります。右表のとおりです。
もうひとつ直接的に大きなゴミを対策するだけで、「小さなゴミは関係ない」というコンセプトがあります。現に今回の例でも大きなゴミ対策である程度効果があったことは間違いありませんが、さらにクリーン化技術を併用することで効果が上がるのではないかと思います。つまり、どちらか一方だけでなく、その確認方法も含めて、その現場に合った組み合わせがもっとも有効ではないか、ということです。
(上)JIS B 9920 による清浄度クラスの上限濃度
(下)上記表の10μmの延長の計算値
※実際はこの粒径の粒子は浮遊しません。
【まとめ 陽圧化の効果】

陽圧化により、浮遊塵をブースの外に追い出すことが可能になったので、少なくともアウターブース内での新たな付着は減ることが予想されます。
陽圧ラクダも含めた「塗装工程でのクリーン化」について右のとおりまとめてみました。
そうすると、次のステップはこの工程以前に付着したゴミの除去ということになるのですが、この問題についてはいずれまた、ご報告したいと思います。
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