陽圧化用途の大型FFU |
効率的にクリーン化を進めるには室内に清浄化された空気を機械的に供給することが有効です。これを陽圧化といい、壁面や天井面にFFUを取り付け、外部の空気を導入することで行います。
供給量は換気回数の10%程度がよいとされています。パネルで密閉されたクリーンルームでは 10Pa程度の陽圧化が一般的です。(複数の部屋がある場合は10~20Paほどの範囲内で調整します。)
ある程度の室圧が必要とされる場合には押す力が強い大型FFUが使用されます。
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※クリーンルーム用空調機を使用して陽圧化を行う場合もあります。 これに対して塩ビカーテンを張ったクリーンブースでは開口面積が大きいので室圧差はわずかですので、
カーテンのふくらみなどで陽圧化を確認します。この用途では 大型FFUを使うことはまれで主にNSFまたはCS-CUTEシリーズクラスのFFUが使用されます。
小型・中型FFUページはこちら |
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大型FFUを使った部分空調とは? |
クリーンルームの清浄度は換気回数によって設計されます。 例えば、クラス1万(JIS/ISOクラス7)の場合、換気回数20~40回/時と定められていますが、これをすべてクリーンルーム用エアコンで対応しようとすれば、エアコンは冷房能力よりも処理風量が優先されて、必要な冷房能力以上に大型のエアコンが求められることになります。すると、イニシャルコストもランニングコストも割高になってしまうため、空調能力のない大型FFUで換気回数を稼ぎ、エアコンの負荷を減らす(ダウンサイジング)方法が採用されます。
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大型FFUとホコリの舞い上がり |
大型FFUを使用する場合避けられないのが、ホコリの舞い上がりです。 処理風量を増やすために吹き出し速度も速くなっており、そのため、多くのホコリを舞い上げてしまいます。
よって、これらのFFUを使用する場合の清浄度は高くてもクラス1万(JIS/ISOクラス7)、 通常はクラス10万(JIS/ISOクラス8)となります。また、繊維くずなどの異物が対象となる場合には
さらに工夫が必要です。シーズシーではCSバルーンを併用し、吹き出し速度を落とし、 かつ疑似的な一方向流式気流を作り出す提案を行っております。このことによりホコリの舞い上がりを 大幅に軽減することが可能となります。 |
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気化式加湿機との併用~静電気付着防止用途に~ |
成形品の保管庫では製品を置いているだけでじわじわとホコリが静電気により製品に付着してしまいます。 これを防ぐためにはホコリを減らす・静電気を抑えるの2つの対策を同時に行うことが必要ですが、
もっと良い方法は加湿とされています。加湿を行うことで、表面抵抗値が低い成形品の抵抗値を下げ (静電気が逃げやすくなります)、同時にホコリの舞い上がり(ホコリに水分子を吸着し重くなって
浮遊しにくくなります)を軽減することが出来ます。とはいえ、加湿にも様々な方法があります。 ノズルによるスプレー方式では気中を均一に加湿することが難しく、バラつきが大きく効果が無い場所が出来る
一方、加湿し過ぎで濡れてしまう場所も出てくるという弊害があります。シーズシーではCCP-60に 独自開発した気化式加湿機「クリーンヒュー」を併用し、広範囲を均一にかつ高効率に加湿することを提案して おります。大風量のFFUと併用することで気化式加湿方式のメリットを最大に活かしました。
気化式の欠点であった、水に含まれる異物の飛散は一切ありません。大風量の空気清浄効果でホコリを ぐんぐん吸い込みます。完全気化した空気を供給するので非常に均一な湿度が得られます。
湿度が高いとホコリの舞い上がりは減ります。ヒーターを使わないのでランニングコストも安価です。 ぜひ、成形品工場の加湿・クリーン化対策にご利用ください。 |
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