既設壁や空調を利用することでコストを下げると同時にクリーンルームのように使うことのできるクリーンブースの提案です。クラス100を要求されると厳しいですが、クラス1000~10万くらいであれば、条件さえ合えば、かなり有効な方法です。
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【既設壁の利用】
事務所用のパーテーションも繊維系の材料が使われていなければ、ほとんど発塵することもありません。また、事務所用パーテーションでは気密性は考慮されていませんが、クリーンブース化することで、内部を陽圧にしてゴミを外に追い出しますので、多少のリークがあっても問題ありません。
柱や戸袋などの変形部分もアルミフレーム+アルミサンドイッチパネルのブースならば、現状の形に沿って建てることができるのでスペースを最大限に有効に使うことができます。
左の2枚の写真は2面は柱だけで既設壁を利用しています。
右の方は1面の壁を利用していますが、戸袋に合わせて変形した例です。
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【既設空調の利用】
クリーンブースには直接エアコンを取り付けることができない(エアコンは発塵源になります)ので、既設のエアコンからでる空気を効果的にFFUに吸わせるように工夫します。
左の写真は、FFUを天井埋め込み型エアコンの間近に設置しました。
右の例では、壁掛けエアコンを既設天井とブース天井の間に設置してもらいました。さらに、塞ぎ壁を立てて、空調された空気を逃がさないようにします。あとはFFUがブース内に空調されたクリーンエアを吹き出すという仕組みです。
天井埋め込みエアコンの利用 |
壁掛けエアコンの利用 |
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【簡易クリーンルームとして】
床には導電性塩ビシートを張り(もちろん、アース付)、エアシャワーも設置しました。エアシャワーを設置することでビニールカーテン式よりも入室時に室内を汚染することが少なくなります。
さらにエアシャワー前に塩ビシートを延長して靴を履き替えるように工夫しました。見た目も機能も限りなくクリーンルームに近いクリーンブースです。
いつでも、このような条件が適応できるとは限りませんが、シーズシーでは作業性のよさ・概観のよさ・低コストなどを兼ね備えた提案を行っています。
塩ビシートとエアシャワー |
既設柱とエアシャワー |
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【吊りの技術を使う】
写真は12m×6m、クラス1000のクリーンブースです。左半分は新設しましたが、右半分は既存の壁をそのまま使用しています。
エアシャワー、クリーンパスボックスも備えていますので外観はほとんどクリーンルームのように見えます。しかし、空調は既設のものを利用し、リターンダクトも持っていないのでつくりとしてはクリーンブースということになります。
このような施工のとき天井から本体を吊ることができれば、柱を減らすことができます。このブースでは内部はもちろん、右側の壁面にも柱はありません。スペースを有効にすっきりと使うことができます。
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余談ですが、エアコンの風は結構風速が速くて、床まで到達します。たまにクリーンブースの陽圧分を逃がす下のほうの隙間にまで吹き込んで、清浄度を落とすことがあります。なぜか、性能が出ないという場合は一度エアコンの風を疑ってみてください。
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