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【クリーンルーム用粘着マット】
 粘着マットの評価と問題点

現在、国内で販売されているクリーンルーム用粘着マットは、様々な仕様で売られています。シーズシーでは、普通粘着強粘着帯電防止タイプ、水拭きで再利用できるウレタンゲル製があります。詳細はネットショップにてご覧ください。

その中で、どんなマットを選べば良いのでしょうか。シーズシーの「粘着マットTOPページ」にも述べてある通り、選定するポイントは「色」「粘着度」にあります。粘着マットを選定する際に、ご参考下さい。

マット選定のポイント
については
「粘着マットTOPページ」にて
ご覧ください→

このページでは、粘着度の観点から「粘着マットの役割」について解説していきます。

粘着強度が強いマットはよい粘着マット??

疑問

ある粘着マットメーカーに粘着マットによる靴底のゴミ除去の評価方法を尋ねると、 以下のような回答が返ってきました。※簡略化しています。


《メーカー評価方法》
1. 靴底と同じ材質(PVCやウレタン)で、靴底と同じ面積の固まりをつくり、標準粒子をつける。
2. 人の体重の1/2の力で(1歩分)粘着マットに押し付ける
3. その前後で付着している粒子の重さを測定し、粘着マットの除去率を算出する。
粘着マットのメーカーの実験結果

あちこちのクリーンルームに行くと、実際に上記のようなコンセプトで作られたに違いないと確信できるマットに遭遇することがあります。恐ろしく粘着力が強いです。

「粘着力が強い→ ゴミの除去率がよい→良いマット!!」というような図式なので当然です。

しかしながら、こういうマットには問題があるのです・・・。

その例として、

① 歩きづらい(足がとられるので非常に危険)

② 使用者が同じ場所ばかり踏むので意味がない。


クリーン化標語のこんな言葉があります。

粘着マットのゴミのあと、そこを踏んでも役立たず

上記のメーカーのような評価方法で本当に靴底のゴミが取れているのでしょうか?

靴底には、さまざまな模様があり決して平坦な面ではありません。また、歩き方によってゴミの付着の仕方も変わってきます。

模様の凹部に入ったゴミはマットでは取れません。

本当に靴底のゴミを取るのならば「靴底洗浄機」、「靴底ブラシ」などの別アイテムの方が有効ではないでしょうか?

また、《エリアごとに靴を履き替える》、《一度使用した靴は洗濯しなければ使用しない》 などの方が効果があるように思えます。


どう考えれば良いでしょう?

シーズシーの答え

粘着マットだけで靴底の汚れが100%取れることはありえない。

また、その方向にマットの粘着強度を近づけることは可能ですが、別の弊害が発生する。

そこでシーズシーでは、クリーンルーム用粘着マットは《実際の効果よりもゴミの「見える化」 に役立つツールとして利用すべき》というコンセプトというコンセプトを持っています。

汚れた靴でマットを踏めば、誰が見てもわかるほど汚れます。キレイな靴で踏んでも、それほど跡は残りません。踏み跡が凹むだけです。マットの役割は、きれいな靴・床が維持できているかどうかのチェック機能としての役割が大きいと考えられます。目に見えないクリーンルームの ゴミを「見える化」するわけです。おそらく、一番大切なのは「クリーンルームをキレイに使おう→製品にゴミがつかない→歩留まり・品質の向上」という作業員のマナー・意識ではないでしょうか。床の清掃・靴の管理・持込む物の管理・台車などキャスターの清掃・・・。

粘着マット・靴底洗浄機の性能・・等々、トータルで考えた時、粘着マットに要求される仕様はゴミの除去率だけではない。と気が付くのではないでしょうか。


【結論】

粘着マットを見える化ツールとして使用し作業員の意識を向上させましょう

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